問題②(7月10日ツイート)の解答
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厳密な話をするなら高校1年生の「数学A」の内容になりますが、
中学生でも問題を理解できる内容にはなっていると思います。
では解説です。
①最初に注目する部分は(3)の「わりきれた」です。
何か3けたの数を思い浮かべて、1÷(3けたの数)を計算して小数で表したとき、わりきれることはほとんどないでしょう。
ではわる数がどんなときにわりきれるのでしょうか。具体的に計算してみましょう。
実際に1を2~10でわってみると、次のようになります。
1÷2 = 0.5
1÷3 = 0.333333333…
1÷4 = 0.25
1÷5 = 0.2
1÷6 = 0.166666666…
1÷7 = 0.142857142…
1÷8 = 0.125
1÷9 = 0.111111111…
1÷10 = 0.1
ここで簡単にまとめると、
わる数が2 , 4 , 5 , 8 , 10 のときにわりきれ(有限小数)て、
3 , 6 , 7 , 9 のときにいつまでも割り切れない小数(無限小数)になります。
法則が見えてきましたか?
もう少し言うと、わる数が11~50までの数のうち、
16 , 20 , 25 , 32 , 40 , 50
のときにわりきれて、それ以外の数のときには無限小数になります。
ここから見えてくる「わりきれる」側の法則は、
素因数が2と5しかない
ことです。
実際、 8 = 2^3 (2^3は「2の3乗」のことです)
25 = 5^2
40 = 2^3 × 5
となっています。一方、
6 = 2 × 3
と、素因数に 2 と 5 以外の素因数があると、無限小数になっています。
一般に、1÷ n が有限小数(小数で表した時にわりきれる)になるための n の条件は
n の素因数が 2 と 5 しかない
ということになります。
したがって、今回の問題の n も素因数が 2 と 5 しかないということです。
②次に(3)の「小数第4位でわりきれた」に注目してみましょう。
①で説明したわりきれるための条件にはさらに追加の性質があります。
「 2 が k こあると、小数第 k 位でわりきれる」
というものです。
1 ÷ 2 = 0.5
1 ÷ 4 = 0.25 ( 4 = 2^2 )
1 ÷ 8 = 0.125 ( 8 = 2^3 )
といった感じです。
これは 5 のときも同じです。
1 ÷ 5 = 0.2
1 ÷ 25 = 0.04
のようになります。
2 と 5 が両方とも素因数にあるときは、数が多い方の素因数の個数がわりきれる位に一致します。
1 ÷ 2000 = 0.0005 ←小数第4位でわりきれた (2000 = 2^4 × 5^3 )
つまり、「小数第4位でわりきれた」は
「素因数は2と5のみで、どちらかの個数は4個、もう一方の個数は4個以下」
と考えることができます。
③ここで、(2)「 n の一の位は0でない」に注目してみると、
2 と 5 が両方とも素因数にあるとき、2 × 5 = 10 になることから、
一の位は必ず 0 になってしまいます。
そのため、一の位が 0 にならないためには、素因数が 2 か 5 のどちらかしか含まないことが必要です。
①~③から
16 = 2^4
625 = 5^4
のどちらかしか成り立たないことが分かり、そのうち(1)「3けたの数」なのは 625 です。
以上より、答えは 625 となります。
実際、1 ÷ 625 =0.0016 で条件を満たしています。
答え 625
問題の解説は以上です。また次回よろしくお願いします。
補足
・②と③の考える順番を入れ替えて解いても問題ありません。
・③は明らかですが、①と②で出てきた性質は証明する必要があるかもしれません。
ただ今回は、証明は省略させていただきます。
・②で、わって出てきた答えの小数を見てみると、おもしろい結果が出てきます。
1 ÷ 2 = 0.5 ←5^1
1 ÷ 4 = 0.25 ←5^2
1 ÷ 8 = 0.125 ←5^3
1 ÷ 5 = 0.2 ←2^1
1 ÷ 25 = 0.04 ←2^2
1 ÷ 125 = 0.008 ←2^3
2^n でわると 5^n が現れて、5^n でわると 2^n が現れます。
一般に次にように表すことができます(数学Ⅱの内容です)
a = p^m × q^n
( p , q は 2 か 5 で互いに異なる、m , n はともに 0 以上の整数で m ≦ n )
で表せるとき、
1 ÷ a = 10^(-n) × p^(n-m)
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